重要なお知らせ

2016年4月の熊本地震以降、本院では元の産科病棟および新生児病棟が使用できなくなっていましたが、新生児病棟については2016年12月26日に新生児集中治療室(NICU)9床、後方病床(GCU)5床にて入院診療を再開しております。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

以下の記載は2016年熊本地震以前のものです。
2019年秋の新病院移転後には、以前の診療体制が整うべく準備を進めています。

周産期母子医療

周産期母子医療とはお産前後のお母さんと胎児・新生児の診療を行う医療です。
熊本市民病院は母体胎児集中治療管理室を含む産科病棟及び新生児集中治療管理室を含む新生児病棟を備えており、常時、母体及び新生児の搬送受け入れができる総合周産期母子医療センターです。
当院では合併症妊娠、重症妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)、切迫早産、胎児異常等母体又は児におけるリスクの高い妊娠に対する医療及び高度な新生児医療等を行っており、熊本県の周産期医療の中核を担っています。
周産期母子医療

総合周産期母子医療センターとは

母子の生命や身体に影響の大きい、妊娠22週以降から生後7日未満までの期間を周産期といいます。周産期は、妊娠中や分娩時に母体・胎児や早期新生児(出生後7日未満の乳児)の生命に関わる事態が発生することが多く、この期間の母体・胎児や新生児を守るために周産期医療があります。
総合周産期母子医療センターとは、母体胎児集中治療管理室(MFICU※)を含む産科病棟と新生児集中治療管理室(NICU※)を含む新生児病棟を備え、常時、母体と新生児の搬送受け入れができる施設であり、当院は平成16年3月25日に、総合周産期母子医療センターとして、熊本県から指定を受けています。
全国では100施設(2014年4月1日現在)が総合周産期母子医療センターの指定を受けていますが、熊本県では当院が2004年に、そして2011年からは熊本大学病院がその指定を受けています。
当院では合併症妊娠、重症妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)、切迫早産、胎児異常など、母体または児におけるリスクの高い妊娠に対する医療及び高度な新生児医療などを行い、熊本県の周産期医療の中核を担っています。

病床数

病床数のイメージ写真

産科部門 母体胎児集中治療管理室(MFICU)6床
後方病床 12床
新生児部門 新生児集中治療管理室(NICU)18床
後方病床 16床

※ MFICU(母体胎児集中治療管理室)・・・Maternal Fetal Intensive Care Unit
※ NICU(新生児集中治療管理室)・・・・・Neonatal Intensive Care Unit

お母さんにやさしい周産期母子医療

熊本市民病院の産科診療は新生児科と産科が一つになって周産期センターとして稼働しています。多くの方は、熊本市民病院は主に熊本県内のハイリスク妊娠を取り扱っている病院と考えておられると思います。 事実、2014年の分娩についてみるとハイリスク妊娠が多く帝王切開の比率が約50%で、双胎や三胎が38組生まれています。
また、日本には母体または、児におけるリスクの高い妊娠に対する医療および高度な新生児医療などを行う総合周産期母子医療センターが100施設(2014年4月1日現在)ありますが、熊本市民病院はその一つとして2004年に認定されています。熊本市民病院の産科にはもう一つの顔があります。近年子育てに関していろいろなことが問題となっており、育児をサポートする運動を起こっています。
日本では「健やか親子21」という運動があり、世界的には子供を健康に育てるために国連のユニセフが赤ちゃんはある時期まで母乳のみで育てるようにサポートする運動を行っています。完全に母乳だけで赤ちゃんを育てると、生後6カ月は赤ちゃんが必要とするすべての栄養をみたすことができ、母乳で育てられた赤ちゃんは強い免疫力を持ち、健康で、下痢や肺炎などの感染症の罹患が少なくなり、1歳過ぎても母乳を続けることで赤ちゃんの精神面の健康の健康に大きく貢献すると言われています。
ユニセフは母乳育児推進を行っている病院を「赤ちゃんに優しい病院」と認定し、熊本市民病院も2003年に認定を受けています。
最後に、熊本市民病院は紹介がないと受診できないと誤解されている方がおられるようですが、決してそんなことはなく、紹介状がなくても普通に受診し、分娩することができます。

産科医療補償制度

産科医療補償制度のイメージ
2009年1月から「産科医療補償制度」がスタートしました。
この制度は、分娩に関連して発症した重度脳性まひの赤ちゃんとそのご家族の経済的負担を補償することなどを目的としています。
当院は、この制度の加入分娩機関です。したがいまして、当院で分娩される方はこの制度の補償を受けることができます。

熊本市民病院長

参考サイト

産科医療補償制度(http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/

赤ちゃんに優しい周産期母子医療

当新生児科には、年間300名以上の入院があります。そのほとんどが生まれてすぐの入院です。胎内では安定していても、子宮外の生活には適応が難しい新生児に、新生児集中治療室(NICU)が必要となるのです。多くは生まれる前に予測できるので、当科に入院となる新生児の75%は、母体が当院産科に紹介されています。
熊本大学附属病院、次いで福田病院にNICUが開設され、新生児医療の機能分担が進んでいます。当院は、1000g未満の超低出生体重児、新生児心疾患そして新生児外科疾患の3つの分野を担うべきと考えます。しかし、現実には重症児の増加に追いつかない事態が生じています。小さな未熟児、そして心疾患や外科疾患をはじめとする重症新生児は長期間の集中治療を必要とするからです。
熊本は、人口比の総病床数は日本有数ですが、新生児の病床は不足しています。また、NICU後の施設や自宅における療養を支援する体制の充実も必要です。皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。

赤ちゃんにやさしい認定施設

赤ちゃんにやさしい認定施設のイメージ
熊本市民病院は2003年8月、BFH(赤ちゃんにやさしい病院:Baby Friendly Hospital)に認定されました
助産師外来
新生児内科

赤ちゃんにやさしい病院とは?

1991年7月4日、ユニセフとWHOは、1989年3月に発表された「母乳育児を成功させるための10カ条」が、全ての産科でお母さんに母乳育児を奨励する事によって、赤ちゃんが人生を可能な限り最善の形でスタートできるようにしようとするもの・・・を採用し、実践する病院など産科施設を「赤ちゃんにやさしい病院」として認定する事を決定しました。

母乳育児を成功させるための10カ条

(ユニセフ・WHOによる共同声明)

  1. 母乳育児の方針を全ての医療に関わっている人に、常に知らせること
  2. 全ての医療従事者に母乳育児をするために必要な知識と技術を教えること
  3. 全ての妊婦に母乳育児の良い点とその方法を良く知らせること
  4. 母親が分娩後、30分以内に母乳を飲ませられるように援助すること
  5. 母親に授乳の指導を十分にし、もし、赤ちゃんから離れることがあっても母乳の分泌を維持する方法を教えてあげること
  6. 医学的な必要がないのに母乳以外のもの、水分、糖水、人工乳を与えないこと
  7. 母子同室にすること。赤ちゃんと母親が一日中24時間、一緒にいられるようにすること
  8. 赤ちゃんが欲しがるときに、欲しがるままの授乳を進めること
  9. 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないこと
  10. 母乳育児のための支援グループを作って援助し、退院する母親に、このようなグループを紹介すること

熊本市民病院の母乳育児基本理念および基本方針

基本理念

  1. 「母乳育児」の啓発

    本院は、母乳育児に関する必要な知識と技術を妊産婦、家族、学生を含むすべての関係する人や地域に伝えます。

  2. 健やかな母乳育児のスタート

    本院は、いかなる分娩方法であっても可能な限り出生後の母子の早期接触、初回授乳ができるよう支援します。

  3. 母子同室と時間の制限のない授乳

    本院は、可能な限り出生後からお母さんと赤ちゃんが一緒にいられるように母子同室を実施し、赤ちゃんが欲しがるときにいつでもお母さんが授乳出来るように支援します。

  4. 母乳栄養を基本とした支援

    本院は、医学的に必要がない限りは、赤ちゃんに母乳以外のものは与えません。また、必要がない限り人工乳首やおしゃぶりを与えません。

  5. 母子分離の際の授乳

    本院は、低出生体重児や疾患を有する赤ちゃんであっても母乳で育てられるように、搾乳などの乳汁分泌を維持する方法を母親に伝えます。

  6. 母乳育児が困難な際の育児支援

    本院は、疾患を有する母親に対し、母乳と疾患や薬剤に関する正しい情報を提供し、母乳育児を行うかどうかの意志決定を尊重します。また、母乳以外の栄養であっても母親がしっかりと胸に抱いて授乳することにより、母子の絆を形成することが出来ることを伝え、育児を支援します。

  7. 「母乳代用品の販売、流通に関する国際規準」の遵守

    本院は、人工乳が安易にあたえられないようにするために「母乳代用品の販売、流通に関する国際規準*(通称WHOミルクコード)」を遵守します。

  8. 母親への継続した支援

    本院は、母乳外来、育児サークルなどを通して退院後も継続して母乳育児を支援します。

  9. BFH委員会の活動

    本院は、BFH委員会を設置し、全職員が「母乳育児の基本方針」を理解し、遵守できるよう支援します。

  10. BFHI (Baby-Friendly Hospital Initiative)

    地域の基幹病院である本院は、地域や行政と協力して母乳育児を推進し母乳育児支援の輪を広げます。

2011年10月20 熊本市民病院 BFH委員会

助産師外来