令和元年度 熊本市立熊本市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 527 192 141 147 194 213 392 563 487 144
平成28年4月16日熊本地震により、病院建物および設備に甚大な被害を受け多くの診療機能を失いましたが、令和元年10月1日から本市東区東町4丁目に小児・周産期医療部門、内科系部門、外科系部門、中央診療部門から構成する診療科を設立し、幅広い分野の診療を行っています。
令和元年度の退院患者数のうち、新生児では妊娠期間短縮、低出産体重に関する症例が最も多く、小児では10代を中心に先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)成人においては20代を中心に耳鼻咽喉科の扁桃、アデノイドの慢性疾患、高齢者においては70代を中心に眼科の白内障、水晶体の疾患が多くなっており、低年齢層と高齢層が特に多い患者数となっております。
なお、年齢別に示します患者数は令和元年度の退院数となりますので、旧病院患者数(本市東区湖東)と合わせた患者数となっております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 212 2.4 2.78 0.00 75.52
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 34 2.94 3.17 0.00 11.35
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2なし片眼 13 8.15 7.29 0.00 59.54
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 11 5.82 6.71 0.00 67.45
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1.【白内障】水晶体はカメラの構造に例えるとレンズの役割をしている部分です。水晶体が濁った状態を白内障と言います。多くは加齢が原因です。その他アトピー性疾患や糖尿病などの全身疾患によるもの、打撲や外傷によるもの、先天性のものもあります。通常徐々に進行して視力低下を来します。治療は手術になります。
2.【斜視】斜視とは左右の眼の視線がずれている眼位の異常です。複視、容姿の改善や眼鏡に貼った膜プリズムの除去、小児例の場合、視機能発達を目的に手術を行います。
3.【糖尿病網膜症】糖尿病網膜症は本邦の失明原因の上位にあります。早期であれば血糖コントロールで発症や進行を予防することができます。進行して網膜の細小血管に広範な閉塞が生じると失明のリスクが高まり進展防止にレーザー光凝固が必要です。増殖性糖尿病網膜症は糖尿病網膜症の最も進行した状態で網膜に新生血管や増殖組織ができ、硝子体出血や網膜剥離を生じます。レーザー光治療だけでは完治が難しく手術が必要となります。手術でも完全な視力の回復は困難です。
4.【黄斑円孔・黄斑上膜】眼底の網膜の中心部を黄斑といいます。細かいものをみるための神経細胞が集中している部位です。黄斑円孔は黄斑の網膜に丸い穴(円孔)があく病気です。黄斑上膜は、網膜の表面にセロファン状の膜が張る病気です。いずれも初期には物をみる中心部に歪みやかすみ、進行すると物を見る中心がみえなくなります。治療は手術になります。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 15 20.84 40.54 86.11
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - 12.89 14.62 77.78 79.11
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし - 13.25 18.84 37.5 76.38
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当院は誤嚥性肺炎の入院が多く、平均年齢も86歳と高いですが、家や施設にもどる割合も高く、転院の割合は4割程度です。2番目は肺癌で平均年齢が79歳と高く、緩和ケア目的で転院となる割合が77%と高くなっています。3番目に多いのが間質性肺炎で、平均年齢は76歳と高齢ですがステロイド投与にて改善して退院する症例も多く、転院の割合は37%程度です。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 82 4.65 7.80 0.00 20.93
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 46 4.7 6.80 0.00 57.87
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 30 4.63 7.24 0.00 52.37
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 12 3.08 5.01 0.00 72
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1扁桃、アデノイドの慢性疾患
成人と小児がほぼ半数ずつとなっています。成人では習慣性扁桃炎が多く、小児ではいびきや睡眠時無呼吸を生じる様な、扁桃肥大・アデノイド増殖症が多くを占めています
2 慢性副鼻腔炎
薬物治療で改善のない場合などに手術を行っています。以前口内からの手術を受けた後に嚢胞を生じる方もおり、通常数十年と長期間を経て、頬部痛、頭痛、複視など様々な症状を生じて診断されることが多いです。近年では指定難病である好酸球性副鼻腔炎の診断をすることが増えています。
3 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり
耳鼻科領域にできる腫瘍は多種多様であり、症状も多岐にわたります。無症状で生活にほぼ支障を来さないようなものから、上気道の閉塞を生じる様なものまであります。根治的な治療を希望される場合、手術が勧められます。外耳道、鼻腔、口腔より操作できる場合も多いですが、大唾液腺腫瘍などの頸部疾患では、頸部皮膚を切開する必要があります。
4前庭機能障害 手術なし
 めまい症状の訴えで受診する方の多くが、良性発作性頭位眩暈症やメニエール病などの前庭機能障害の状態ですが、心疾患や頭蓋内疾患が原因となっている場合もあり注意が必要です。救急外来を受診し、改善なく帰宅できない場合は入院としていますが、多くの方が数日のうちに自然軽快します。完全に安静にするのではなく、転ばない程度で適度に動いた方が回復が早い様です。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 14 13.71 17.71 7.14 75.21
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 3.09 3.01 0.00 68.36
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - 13.33 10.80 11.11 83.89
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1【心不全】慢性心不全の急性増悪、急性心不全に対する治療を行っています。病歴聴取・採血・心電図・レントゲン・心エコーで基礎心疾患の診断と増悪因子を特定し、酸素吸入・内服・点滴(ハンプ・利尿剤)など心不全に対する一般的な治療を行い、さらに基礎疾患の治療と増悪因子の治療を行い、長期入院が必要な患者様は、近くのリハビリのできる病院へ転院としています。

2【狭心症】狭心症の患者様は基本的に冠動脈の評価を行うことにしています。狭心症が強く疑われる患者様の中には冠動脈CTを行い、高度狭窄(90%以上)がある場合は、経皮的冠動脈形成術目的に入院していただくこともありますが、75%程度の患者様は心筋シンチや運動負荷試験で評価後に虚血が証明されれば経皮的冠動脈形成術を行っています。また、不安定狭心症の患者様のなかに多枝病変や左主幹部病変を有する患者様は内服で虚血Wコントロール後に冠動脈バイパス術目的に他院に転院していただくこともあります。

3【徐脈性不整脈】徐脈性不整脈については、まず原因となる基礎疾患がないかどうか(甲状腺機能低下など)、内服で徐脈になる薬がはいってないかどうか(β遮断剤など)を確認し、さらにホルター心電図と自覚症状からポエースメーカー植え込みを行っています。近年、高齢のため合併症を有する方が多く、細菌感染症(膿胸など)を有する患者様はなるべく内服薬による治療をめざしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 22 6.59 5.73 0.00 3.36
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 6.35 6.64 0.00 2.18
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 6 5.69 0.00 5.82
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当院小児科に入院された患者様の疾患上位3疾患はいずれも呼吸器疾患です。
 ウイルスや細菌に感染し、発熱・脱水・呼吸不全(喘息症状も含む)に陥った小児が入院されます。
 点滴による脱水治療及び、抗菌薬の経静脈投与、呼吸不全に対しては酸素投与や吸入治療を行います。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 22 3.45 2.81 4.55 3.64
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 11 3.82 8.05 0.00 2.82
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり - 3 3.13 0.00 2.57
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小児外科の手術件数は腹膜の開存という軽度な先天異常である鼠径ヘルニア(脱腸)手術が最も多く、件数は出生数の増加がみられないことからほぼ一定しております。第2位の臍ヘルニアはいわゆるでべそで、本来閉じるべき𦜝帯が付着していた部分が閉じずに腸管が脱出するものです。従来経過観察が多く行われて治癒しないもののみ手術対象としていましたが、最近は綿球圧迫による保存加療が行われるようになり、若干減少傾向がみられます。次いで、本来腹腔から陰嚢に下降するべき精巣が途中で止まってしまう停留精巣を陰嚢内に固定する精巣固定術が多く、こちらも件数としてはほぼ一定です。以上、3疾患共にできるだけ小さい創で主に1泊~2泊にて同様の診療を行っており、短期の入院でご家族の経済的、社会的負担の軽減につながっていると思われます。
小児循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14031xx09910xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 67 3.06 4.18 0.00 11.81
14031xx103x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの等 手術・処置等2なし - 19.33 18.90 0.00 0
14031xx003x0xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳以上) 心室中隔欠損閉鎖術 単独のもの等 手術・処置等2なし - 19.75 14.69 0.00 5.25
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熊本地震により診療規模を一部縮小しておりましたが、令和1年10月より全面診療再開しております。
当院では小児心臓外科による先天性心疾患の手術を行っています。心室中隔欠損症、心房中隔欠損症をはじめ、その他の様々な先天性心疾患の治療を小児心臓外科と協力して行っております。
手術に伴い、心臓カテーテル検査および治療を多く行っております。新生児期から成人期まで幅広い年齢層に対する入院による心臓カテーテルを行っていることが当科の特徴です。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 29 5.76 4.85 0.00 71.45
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 12 6.42 6.37 0.00 59.25
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 19 15.02 9.09 72.64
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 8.09 8.89 0.00 65.18
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 7 7.13 9.09 56.36
平成28年4月の熊本地震以降、外科手術を中断しておりましたが、令和元年10月の新病院移行に伴い、消化器外科手術を再開しました。よって、6ヶ月間のデータです。外科の手術件数は胆嚢摘出術、次いで、ヘルニア修復術と大腸癌切除術が多く、腹腔鏡手術の割合は各々86%、34%、76%となっております。当院では、高齢かつ色々な合併症を持っている方が多く平均入院日数はやや長めですが、患者様に、安全、安心な治療を目指して診療を行っております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 86 2.5 2.63 0.00 67.43
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 7.26 9.79 0.00 74.74
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 18 7.61 5.39 11.11 61.61
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 6.91 8.89 27.27 75.36
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1 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし
①単発および多発大腸ポリープの大腸の内視鏡的粘膜切除術を行っています。
②合併症予防が必要であり、リスクに応じて基本的に1泊2日または2泊3日の行程としております。
③重篤な合併症は起こってはいません
2 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし
①治療内視鏡を早期に行っているため、病状の改善が早く、在院日数の短縮に繋がっている。
②重症膵炎などの重篤な合併症はほとんど起こっていません。
3 ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし
①高齢者では脱水になることが多く、適切な補液・電解質補正を行っています。
4 ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
①必要時には減圧を行い、早期の症状改善に努めています。
②外科と連携し、必要時には速やかに外科的イレウス解除を行っています。




新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 10.94 6.17 4.26 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり 34 14.71 11.21 11.76 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 17 17.76 11.16 11.76 0
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等22あり 13 31.69 27.74 0.00 0
140010x299x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等21あり 11 29.55 22.05 18.18 0
新生児内科で最も多い症例は、出生体重2,500g以上の呼吸障害などの赤ちゃんです。
2番目に多いのは、その中で、人工呼吸管理を要した赤ちゃんです。
3番目は、出生体重1,500gから2,500g未満の低出生体重児の赤ちゃんでした。
4番目に多いのは、その中でパリビズマブ接種を行った赤ちゃん、
5番目は同じ体重の範囲で、人工呼吸管理を要した赤ちゃんでした。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 15 12 16.13 73.33 70.47
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 - 12.11 16.16 77.78 75.44
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 - 6.75 16.17 100 84.25
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脳神経内科は、脳梗塞を中心とする救急神経疾患医療を1つの柱としています。
そのような中で脳梗塞急性期例や一過性脳虚血発作を24時間対応で診療しています。CTやMRI、採血ではD-dimerやBNPなどの検査にも24時間対応でき、脳卒中学会認定1次脳卒中センター(Primary Stroke Center)の指定も受けています。超急性期治療に続く、各種血管疾患のリスク管理や急性期リハビリテーションも充実しています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 6.24 8.48 9.52 67.95
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし - 4.14 7.00 0.00 31.71
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - 8.75 11.67 0.00 58
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腎臓疾患の診断のための腎生検、IgA腎症に対する扁摘パルス療法、さらに慢性腎不全に進行した方の保存期治療、末期腎不全に至った方の透析療法を行っている。患者数としては透析患者のシャント作製術、再建術が最も多くなっている。


整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 53 19.55 25.94 98.11 83.25
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 40 11.3 19.40 80 80.08
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 39 24.62 21.53 74.36 63.23
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2なし 14 13.14 19.59 71.43 80.14
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 10 23.3 23.56 80 77.7
整形外科の手術は外傷症例が約半数の手術を占めて位います。特に、大腿骨近位部骨折に対する人工骨頭挿入術及び骨接合術が多くなっています。また足関節手術、橈骨遠位端骨折など、高齢者の骨粗鬆症を伴った患者症例が目立ちます。外傷の他にも、人工関節手術、特に股関節の人工関節置換術が多いのが当院の特徴です。これらの手術以外にも脊椎手術症例も多くなっています。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 15 6.33 6.10 0.00 62.07
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 14 8.36 10.34 0.00 67.07
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり - 2.25 3.94 0.00 45
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乳腺・内分泌外科は良性・悪性の乳腺疾患、甲状腺・副甲状腺疾患の外科的治療を行っています。
乳癌は女性のがんのなかで最も罹患率の高い疾患で、当院では乳癌に対する手術治療として、乳房部分切除術もしくは乳房切除、センチネルリンパ節生検もしくは腋窩リンパ節郭清術を組み合わせて行っています。最も多い手術症例は乳房温存手術で腋窩リンパ節郭清を伴わないもの(すなわち、センチネルリンパ節生検のみ)でした。また、良性乳腺腫瘍に対する手術治療、甲状腺・副甲状腺疾患の外科的治療も徐々に症例が増えてきています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 12.09 18.81 72.73 69.18
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 5.36 7.34 27.27 56.64
010200xx99x00x 水頭症 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - 2 6.93 0.00 79.6
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①非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)
 非外傷性頭蓋内血腫の多くは、高血圧に伴う脳出血です。脳卒中の中では脳梗塞に次ぐ疾患です。急性期には血圧管理の下、厳重な管理が必要です。血腫の増大があり、意識障害、神経症状の悪化が出現すれば、すぐに緊急で手術が出来るような体制で診療を行っています。
②頭蓋・頭蓋内損傷
 転倒による頭部打撲では、受傷時に出血などの器質的病変がなくても、時間経過で出現することがあります。また痙攣などの症状が出現することもあります。出血により血腫を生じると脳圧亢進による意識障害や麻痺などを生じます。最近では、抗凝固剤を服用されている方も増えているので、受傷時に血腫を認めなくても時間経過で出現することもあり、入院により経過観察を慎重に行っています。
③水頭症 手術なし
 認知障害により頭蓋内検査の結果、水頭症の診断で受診される方が増えています。正常圧水頭症は、認知機能障害の他に、歩行障害、尿失禁を伴う疾患です。正常圧水頭症疑いの患者に対して、1泊入院にて髄液排出検査を行い、排出前後での症状の改善を理学診療部と協力して行います。髄液排出検査の結果、症状が改善すればシャント手術を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 27 3 2.49 0.00 73.11
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 副傷病なし 23 2.57 2.64 0.00 60.57
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 18 7.78 7.07 0.00 73.72
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①前立腺がんは男性において最も罹患数の多いがんとなっております。PSA検査という血液検査により、早期発見・適切治療が可能となっています。
②体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)は、音波の一種である衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、結石のみを細かく破砕する治療法です。砂状に破砕された結石は尿とともに自然に体外に排出されます。
③膀胱悪性腫瘍に対する経尿道手術とは、麻酔下に尿道から手術用の内視鏡を膀胱内に挿入し、膀胱腫瘍を先端がループ状になった電気メスで切除する手術です。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 24 9.67 12.55 0.00 65.79
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 17 7.12 7.90 5.88 80.18
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 12 4.33 4.01 0.00 50.17
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当科では皮膚腫瘍を診療の柱のひとつとしており、患者数も多くなっています。
最近では高齢化社会の影響もあり、患者数も徐々に増加しています。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 11 9 9.66 0 31.82
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 10 7.3 9.53 0 33.2
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし - 5.33 19.06 11.11 30.22
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当科は、総合周産期母子医療センターに指定されている本院において、母体・胎児集中治療管理室(MFICU)および産科病棟で常時母体を受け入れ、新生児集中治療室(NICU)と共同でハイリスク妊娠に対する高度な医療を提供しています。このため、緊急での帝王切開術による分娩例が多いのが実情ですが、反復帝王切開例をはじめとする予定帝王切開例の症例も増加しています。そのほか、増加する高齢妊娠への対応、切迫流産から妊娠22週以降の早産例まで幅広い症例へ対応しています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし 14 6.86 4.39 0 51.43
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 13 14 12.29 7.69 49.69
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 13 11.31 9.71 7.69 45.62
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 11 10.73 10.11 0 41.36
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「卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし」は、卵巣がんの抗癌剤治療に該当します。卵巣がんの化学療法は外来での施行が主ですが、副作用等で入院で施行する例があり、数週間に1回は繰り返し入院となるため患者数が増加します。「子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 」は子宮体癌の症例増加によるものです。「子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等」は、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頸部高度異形成等の子宮の非悪性疾患に対する手術で、罹患数からいえば数名に一人であるため、患者数が増加します。「卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。)」は、腹腔鏡下手術に適さない高度の癒着をともなった卵巣チョコレート嚢胞等の症例数が当院には増加しているためです。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 10 2 1 6 3 1 1 8
大腸癌 3 4 8 9 5 2 1 8
乳癌 21 6 7 4 4 10 1 8
肺癌 0 1 8 10 0 3 1 8
肝癌 0 2 1 1 0 1 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院は、令和元年10月に新病院での診療を開始し、その時点から全てのがん種に対する診断と治療を開始している。その為、令和元年度の集計ではあるが、事実上、半年間の集計である。この半年間の状況として考えると、5大がんの診断と治療が増えてきていることが分かり、そのほとんどの患者さんが初診の患者さんであることを考慮すると、当院が地域に根ざした病院であると感じる。初診の患者さんが多いことから、再発の患者さんは当然ながら少ない結果となっている。本稼働から1年を経過した令和2年度の集計からは、全国調査との比較も可能になると考えられる。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 9 8.67 42.56
中等症 12 9.83 73.17
重症 2 11.00 81.00
超重症 0 0.00 0.00
不明 0 0.00 0.00
当院では軽症、中等症が多く、重症症例は少ない。重症度があがると平均年齢があがり、平均在院日数も延長している。
令和元年10月に新病院が開院し、昨年度よりも症例数は増加してきている。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 39 12.18 76.00 65.96
その他 8 13.13 83.88 14.89
令和元年10月に移転して脳梗塞の入院が可能となりました。診療体制の問題があり、一部、救急車の受け入れ等に制限があり、熊本地震前の状況には入院患者数は戻っていませんが、徐々に増悪してきています。回復期リハビリテーションが必要な場合は、回復期リハビリテーション病棟などのある病院へ転院となっています。


診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 19 0.42 5.26 5.26 80.21
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) - 0.33 2.83 0.00 30.83
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - 0.5 5.5 0.00 52.75
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皮膚腫瘍は当科の診療の柱のひとつであり、それに伴って手術数も多くなっております。
診断確定後は腫瘍の種類毎にガイドラインなどを参考に適切な切除範囲などを検討し、適切に速やかに対応できるように心がけております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 22 0.00 1.05 0.00 59.86
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 19 1.89 5.11 0.00 74.63
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 - 1.56 10.22 0.00 67.89
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①体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)は、音波の一種である衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、結石のみを細かく破砕する治療法です。砂状に破砕された結石は尿とともに自然に体外に排出されます。
②膀胱悪性腫瘍に対する経尿道手術とは、麻酔下に尿道から手術用の内視鏡を膀胱内に挿入し、膀胱腫瘍を先端がループ状になった電気メスで切除する手術です。
③腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術とは、腎・腎盂・尿管腫瘍に対して行う腹腔鏡手術(内視鏡手術)です。従来の開腹手術に比べ創が小さく、術後の痛みが軽度であるなどの利点があります。
乳腺内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 16 1 4.5 0.00 61.56
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) - 1 5.43 0.00 67.29
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) - 7.43 7.86 0.00 67.86
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乳腺・内分泌外科は良性・悪性の乳腺疾患、甲状腺・副甲状腺疾患の外科的治療を行っています。
乳癌は女性のがんのなかで最も罹患率の高い疾患で、当院では乳癌に対する手術治療として、乳房部分切除術もしくは乳房切除、センチネルリンパ節生検もしくは腋窩リンパ節郭清術を組み合わせて行っています。最も多い手術症例は乳房温存手術で腋窩リンパ節郭清を伴わないもの(すなわち、センチネルリンパ節生検のみ)でした。また、良性乳腺腫瘍に対する手術治療、甲状腺・副甲状腺疾患の外科的治療も徐々に症例が増えてきています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 51 1.53 22.1 76.47 65.61
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 40 3.9 14.5 87.5 82.93
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 22 4.18 14.14 100 83.23
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 17 1.76 8.35 41.18 52.41
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整形外科の手術は外傷症例が約半数の手術を占めて位います。特に、大腿骨近位部骨折に対する人工骨頭挿入術及び骨接合術が多くなっています。また足関節手術、橈骨遠位端骨折など、高齢者の骨粗鬆症を伴った患者症例が目立ちます。外傷の他にも、人工関節手術、特に股関節の人工関節置換術が多いのが当院の特徴です。これらの手術以外にも脊椎手術症例も多くなっています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 19 0.00 1.16 0.00 68.95
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 15 3.73 5.2 0.00 63.13
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 11 6.18 12.55 27.27 69.09
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最も多い治療は経皮的シャント拡張術・血栓除去術となっており、次いで自己血管を用いた内シャント設置術、人工血管を用いた血管移植術となっている。


消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 24 0.96 5.79 4.17 59.29
K6335 鼠径ヘルニア手術 19 1.05 3.84 0.00 74.58
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 13 3.08 13.62 0.00 73
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 10 1 3.5 0.00 65.5
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平成28年4月の熊本地震以降、外科手術を中断しておりましたが、令和元年10月の新病院移行に伴い、消化器外科手術を再開しました。よって、6ヶ月間のデータです。外科の手術件数は胆嚢摘出術、次いで、ヘルニア修復術と大腸癌切除術が多く、腹腔鏡手術の割合は各々86%、34%、76%となっております。当院では、高齢かつ色々な合併症を持っている方が多く平均入院日数はやや長めですが、患者様に、安全、安心な治療を目指して診療を行っております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 93 0.09 1.58 0.00 68.1
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 18 1.33 7.22 27.78 76.83
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) - 1.5 4.5 0.00 77.33
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1内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
2cm未満の大腸ポリープはスネアを用いて内視鏡的粘膜切除術を行っています。穿孔などの重篤な合併症はみとめていません。
2 内視鏡的胆道ステント留置術
閉塞性黄疸や胆管炎に対し、早期に胆管ステントによるドレナージ術を行っています。
3内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの)
閉塞性黄疸や胆管炎に対し、早期に乳頭切開術および胆管ステントによるドレナージ術を行っています。


小児循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5761 心室中隔欠損閉鎖術(単独) 19 4.21 16.63 0.00 2.21
K5741 心房中隔欠損閉鎖術(単独) - 2.4 13.4 0.00 3.4
K5622 動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下)) - 2 12.5 0.00 0
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熊本地震により診療規模を一部縮小しておりましたが、令和1年10月より全面診療再開しております。
当院では小児心臓外科による先天性心疾患の手術を行っています。心室中隔欠損症、心房中隔欠損症をはじめ、その他の様々な先天性心疾患の治療を小児心臓外科と協力して行っております。
手術に伴い、心臓カテーテル検査および治療を多く行っております。新生児期から成人期まで幅広い年齢層に対する入院による心臓カテーテルを行っていることが当科の特徴です。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 22 1.45 1 4.55 3.64
K6333 臍ヘルニア手術 10 1.3 0.9 0.00 3.1
K836 停留精巣固定術 - 1 1 0.00 2.5
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小児外科の手術件数は腹膜の開存という軽度な先天異常である鼠径ヘルニア(脱腸)手術が最も多く、件数は出生数の増加がみられないことからほぼ一定しております。第2位の臍ヘルニアはいわゆるでべそで、本来閉じるべき𦜝帯が付着していた部分が閉じずに腸管が脱出するものです。従来経過観察が多く行われて治癒しないもののみ手術対象としていましたが、最近は綿球圧迫による保存加療が行われるようになり、若干減少傾向がみられます。次いで、本来腹腔から陰嚢に下降するべき精巣が途中で止まってしまう停留精巣を陰嚢内に固定する精巣固定術が多く、こちらも件数としてはほぼ一定です。以上、3疾患共にできるだけ小さい創で主に1泊~2泊にて同様の診療を行っており、短期の入院でご家族の経済的、社会的負担の軽減につながっていると思われます。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 78 1.05 2.67 1.28 22.86
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 32 0.72 2.66 0 59.78
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 22 0.91 2.86 0 55.27
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 17 0.82 3 0 51.94
K454 顎下腺摘出術 10 0.5 2.8 0 49
1 口蓋扁桃手術(摘出)
 術後は創部が露出したままですので、合併症として最も問題となるのは出血です。1割程度に起こり、比較的多量の場合もあるものの、そのほとんどの場合は自然に軽快しています。ただ、稀に緊急全身麻酔下手術とすることがあります。個人差は大きいものの、術後は嚥下時痛が2,3週は続き、その間ほとんどの方が鎮痛薬を必要とします。術後の治療は特にありませんので、基本的に入院期間は術後3日間までとしています。早期退院を希望し手術翌日退院される方もおられます。
2 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
 現在、副鼻腔炎の手術はほとんどの場合、内視鏡下鼻内のみの操作で行い、以前のように顔面や口内の切開を必要とすることは稀です。鼻内の広範囲が創面となるため、止血目的で鼻内にガーゼを留置し、基本的には手術翌日に抜去、術後2日目に退院としています。入院される方の手術はほとんど全身麻酔下となっていますが、病状によっては局所麻酔下・外来手術も可能です。なお、術後の鼻内の変化は個人差が大きく、術後の鼻処置が手術と同等に重要となることがあります。また、アレルギーや特に喘息のある方は、術後の再発傾向が強いことを術前によく理解していただく必要があります。
3耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術)
耳下腺腫瘍の9割程度は良性です。術前に細胞診は行った上で術式は決定しますが、摘出した組織に対して確定診断が下されます。術前には良性腫瘍を疑がわれていたものの、最終的には悪性腫瘍と診断される場合が時々あるということです。耳下腺内を顔面神経が走行しているため、手術の合併症として顔面の運動麻痺を生じる危険性があります。なお、良性腫瘍も様々に分類されますが、多くは多形腺腫とワルチン腫瘍です。後者はほとんど喫煙者にしか生じません。
4内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)
上記2と同様の手術ですが、操作が前頭洞・篩骨洞・上顎洞・蝶形骨洞と副鼻腔全体に及ぶ場合です。
5顎下腺摘出術
 唾石は唾液腺管内に存在している場合、局所麻酔下・日帰りで摘出術が可能となることが多いですが、唾液腺管内でも顎下腺近傍に存在する場合や顎下腺内に存在する場合は、頸部皮膚切開して顎下腺ごとの摘出が必要となります。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 16 1.19 9 6.25 47.13
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 12 1.25 8.33 0 42.58
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) - 1.5 11.75 12.5 51.13
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子宮全摘術の対症となる、子宮筋腫および子宮腺筋症や、子宮頸部高度異形成等の疾患は、罹患率からいえば数名に一人であるため、手術が必要となる患者も増加します。卵巣腫瘍等の子宮付属器腫瘍はすべての年齢層に発症する上に、高度の癒着等から腹腔鏡下手術に適さない卵巣子宮内膜症(チョコレート嚢胞)の増加により、子宮付属器腫瘍摘出術が増加しています。卵巣がん等の子宮付属器悪性腫瘍症例の増加に伴い、子宮附属器悪性腫瘍手術も増加しています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 22 2.95 6.09 0 32.64
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) - 1 6.13 0 32.25
K909-2 子宮内容除去術(不全流産) - 0.67 0.67 0 35sa
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産科での手術例は、帝王切開術あるいは流産手術が大多数を占めています。総合周産期母子医療センターである当院への緊急母体搬送例は多く、搬送後直ちに緊急帝王切開で分娩となる例が多いのが実情です。既往帝王切開例では、次回妊娠はそのほとんどが帝王切開となるため、予定での帝王切開も多く、高齢妊娠の増加とともに流産例への対応も求められています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 211 0.31 1.07 0 75.91
K2422 斜視手術(後転法) 28 0.96 0.96 0 12.32
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 26 0.54 5.54 0 62.73
K279 硝子体切除術 12 0.67 5.17 0 58.67
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1.【白内障手術】基本的に入院で手術を行っています。局所麻酔下、超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術が主体です。水晶体核が硬い、チン小帯が脆弱などの難症例ではECCEやICCEの術式選択を検討しています。眼内レンズ水晶体嚢内、嚢外固定が困難な症例では、眼内レンズ縫着術、眼内レンズ強膜内固定術を同時、もしくは後日行っています。小児例など全身麻酔が必要な場合は全身麻酔での手術になります。
2.【斜視手術】共同性斜視、麻痺性斜視に対し手術を行っています。斜視手術の術式としては後転法、前転法、斜筋手術などがあり、症例ごとに最も有効な術式を組み合わせて手術を行っています。基本的に全身麻酔での手術になります。
3.【硝子体手術(硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む)・硝子体切除術】増殖糖尿病網膜症、黄斑円孔、黄斑上膜、裂孔原性網膜剥離、増殖性硝子体網膜症、硝子体出血、眼外傷などが対象症例です。緊急手術にも対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 2 0.07
異なる 9 0.30
180010 敗血症 同一 4 0.13
異なる 7 0.23
180035 その他の真菌感染症 同一 1 0.03
異なる 0 0.00
180040 手術・処置等の合併症 同一 10 0.33
異なる 1 0.03
臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である播種性血管内凝固症候群、敗血症、真菌症、手術・術後の合併症について発症率を集計しています。
【指標の定義】
播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・術後の合併症について、入院契機病名(DPC6 桁レベル)の同一性の有無を区別して症例数と発生率を示しています。
【解説】
播種性血管内凝固症候群や敗血症は原疾患治療中に発生する合併症と考えます。
これらは重篤な合併症であるため、症例数、発生率について病院全体で減少に取り組んでまいります。

更新履歴