ノロウイルスによる感染性胃腸炎が増えています
ノロウイルスは非常に感染力が強く、食品や手指を介して経口的に感染し、人の腸管で増殖します。
潜伏期間は12~72時間で症状は、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などです。
健康な方は軽症で回復しますが、子供やお年寄り、抵抗力が落ちている方などでは重症化したり、吐いた物を気道に詰まらせたりして死亡することがあります。
感染性胃腸炎は1年中発症しますが、冬場に多くなります。

ノロウイルスには予防のためのワクチンや、特効薬はありませんので、治療は整腸剤、輸液などの対症療法に限られます。
そのため、次の予防対策を徹底する事が重要になります。
(1) 患者さんの糞便や吐物には大量のウイルスが排出され、感染源となります。
- 糞便や吐物1g中に1億個のウイルスがあり、10個以上取り込むと感染します。
- 患者さんの糞便や吐物を処理するときは使い捨てのエプロン、マスク、手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないようにペーパータオルなどで静かに拭き取ります。
- 拭き取った後は塩素系漂白剤(ハイターやブリーチなど)を0.02%に薄めたもので浸すように拭き取ってください。
(0.02%とは・・・ 6%の漂白剤の場合 約4ml+水約1000ml) - オムツは速やかに閉じて糞便等を包み込みます。
- オムツや拭き取りに使用したペーパータオル等はビニール袋に密閉し廃棄します。
(2) 糞便や吐物が付着した衣類・リネン類の処理
- 汚物中のウイルスが飛び散らないよう処理した後、水の中で静かにもみ洗いします。
(その際しぶきを吸い込まないように注意) - 消毒は85℃以上の熱水に1分間以上浸した後(十分に浸して)洗濯するか、塩素系漂白剤に30分ほど浸した後、洗濯します。
(3) 患者さんが使用した食器類の処理
- 水しぶきを上げないよう静かに下洗いをした後、塩素系漂白剤で消毒するか85℃以上の熱水に1分間浸す事が有効です。
(食品や吐物などの有機物が付着していると消毒効果がないため必ず下洗いする)
(4) その他
- 食事制限はありません。脱水にならないよう水分を十分に摂りましょう。
- 病気が治まるまで、食事には十分加熱した消化のよい物を摂りましょう。
- 症状のある人は、調理に携わってはいけません。
- 患者さんが使用したトイレ、洗面所、ドアノブは市販の洗剤や塩素系漂白剤を用いて拭き取りましょう。
- 最も大切な事は、トイレのあと、調理時、食事の前にはしっかり手を洗うことです。
*塩素系漂白剤は製品により濃度が違います。必ず「使用上の注意」を確認して、正しく使用
してください。
*アルコール製剤は効果がありません。
*手指の消毒もアルコール製剤ではなく、石鹸と流水で行いましょう。