専門外来【成人先天性心疾患外来】

成人先天性心疾患外来の特徴

 先天性心疾患(Congenital Heart Disease: CHD)は約100人に1人の確率で出生するとされ1)、近年は手術やカテーテル、薬物治療の向上によって、約9割が成人期を迎えられるようになっています2)。成人期を迎えたCHDを成人先天性心疾患(Adult Congenital Heart Disease: ACHD)と呼び、1997年には成人患者数(約31万8,000人)と小児患者数(約30万4,000人)がほぼ同数に、2007年には成人患者数は約40万9,000人となり、現在は50万人を超えると予想されています3)
 これまでACHD患者さんは成人になっても小児科医が継続して診療してきました。しかし、成人患者さんは就労、結婚、妊娠・出産、再手術、成人病や悪性新生物の発症など、ライフステージによって様々な問題に直面します。こうした成人期を迎えたCHD患者さんが適切な医療を受けるためには、循環器内科医がまとめ役となり、小児科医や心臓血管外科医、産婦人科医や精神科医、また様々な医療スタッフとチームを組んで継続した診療を行っていくことが重要であると考えられるようになっています。
 そこで、熊本市民病院では、2018年4月から「成人先天性心疾患外来(ACHD外来)」を開設し、専門的診療を開始致しました。ACHD外来では循環器内科医、小児循環器内科医、小児心臓外科医を中心に診療体制を構築し、必要に応じて他の診療科や熊本大学病院、九州大学病院と連携をして患者さんの診療にあたっています。

出典
1.中澤誠ら:我が国における新生児心疾患の発生機序(厚生省心身障害研究, 心疾患研究班研究報告より).日児誌 1986; 90: 2578-2587
2.丹羽公一郎:成人先天性心疾患の問題点と今後の方向性.丹羽公一郎編著.成人先天性心疾患.メジカルビュー社 2015: 2–7
3.Shiina Y et al. Prevalence of adult patients with congenital heart disease in Japan. Int J Cardiol. 2011; 146: 13–16.

内容

心臓超音波検査、経食道心臓超音波検査、12誘導心電図検査、24時間心電図検査、イベントレコーダー、MRI検査(現在休止中)、CT検査、運動負荷試験、核医学検査(現在休止中)、心臓カテーテル検査(現在休止中)、心臓電気生理学的検査(現在休止中)

スタッフ紹介

小児循環器内科
 八浪浩一
循環器内科
 佐藤幸治

予約枠

予約はお電話で、月・火・水・金曜日の午前8時30分~12時30分まで。
ご希望の診察日と診療時間帯をお伝えください。096-365-1711(代) 内科外来(内線3110)
先天性心疾患患者数の年齢層
2018年1月時点での年齢別に見たCHD患者さんの総数
18歳以上の患者(ACHD患者)さんはまだまだ少ないように見えますが、今後年々増加することがこのグラフから推定されます。

フォローアップ中のACHD患者重症度別疾患別割合
当院に受診しているACHD患者さんの重症度/疾患別割合
ACHDはその原疾患、施行された手術術式によって軽症、中等症、重症(複雑)に分類され、当院を受診されている患者さんの内訳はそれぞれ約3割ずつとなっています。
軽症、中等症、重症(複雑)に分類される疾患の詳細について、その上位3疾患を記載しました。