がん医療

化学療法の提供

 急変時等の緊急時に化学療法を提供する当該がん患者が入院できる体制の確保と化学療法のレジメン(※3)の審査を行う委員会を設置しています。

緩和ケアの推進

 緩和ケアについては「治療の初期段階から緩和ケアの実施」を取り組むべき課題として位置付けており、がん患者とその家族が可能な限り質の高い療養生活を送れるようにするため、身体症状の緩和や精神心理的な問題への援助などが積極的な治療と平行して行われることが求められており、体制の整備が必要です。 そこで当院では緩和ケアセンターを平成21年9月に開設し、専任医師、専従看護師さんに就任していただきました。そして外来を10月から毎週木曜日に開設し、緩和ケアの受付窓口を相談支援センターに置き、活動を行っています。

 当院では、厚生労働省健康局長通知「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針」、日本緩和医療学会PEACEプロジェクトにのり、年に1回緩和ケア研修会を開催しています。がん診療に携わるすべての医師が緩和ケアについて学ぶ場をつくること、その場にて他の医療スタッフも同時に参加し、知識を深めることを目的としています。

緩和ケア研修会について
緩和ケア研修会修了者(PDFファイル)

病病連携・病診連携について

 前述の緩和ケアのみならず、地域連携クリティカルパスを活用するなど、地域の医療機関等と協力することも要件であり、その連携パス作成も終わり、平成22年度から実施しています。

セカンドオピニオン

 手術、放射線療法又は化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師によるセカンドオピニオンを提示する体制はすでに整い、実績を上げています。

その他、情報の収集提供体制など

 医療施設としては年間の入院がん患者数が1200人以上あることが望ましい、とされていますが、昨年の患者数は十分にクリアしています。

(1)相談支援センター

 院内外のがん患者及び家族並びに地域の住民及び医療機関等からの相談に対応する体制として、当院では相談支援センターをすでに開設し、活動しています。この活動内容については別途紹介させていただきます。

(2)院内がん登録

 がんの罹患や転帰その他の状況を登録・把握し、分析する仕組みであり、がん患者数・罹患率、がん生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータの把握のために必要なもので、当院ではすでにその業務を行っています。

がん登録・がん診療統計

熊本市民病院では、1981年から院内がん登録を開始しています。

がん登録件数

  • H21 1087
  • H22 1069
  • H23 1195
  • H24 1069
  • H25 1037

(3)その他

 臨床研究の概要及び成果を広報し、参加中の治験については対象であるがんの種類及び薬剤名等を広報することが求められており、ホームページで公開しています。また、トランスレーショナル・リサーチ(※4)、多施設共同臨床研究、QOL維持向上に関する研究などの推進も求められており、当院におきましても進めていくべきと考えています。 このように、がん診療連携拠点病院の要件は多岐に及んでいますが、当院ではすでに多くをクリアしています。がん診療は当院におきましても大きな柱の一つであり、さらに求められることは患者を中心としたチーム医療であると考えます。今後ともスタッフ一同、患者さん及び家族の満足度を上げるべく取り組んでいきたいと思

※1 クリティカルパス
入院から退院までの診療を各部門や職種が相互に連携して効率的に実施するための計画手順を示した図表
※2 キャンサーボード
手術、放射線療法及び化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師や、その他の専門医師及び医療スタッフ等が参加し、がん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンス
※3 レジメン
抗悪性腫瘍薬、輸液、併用薬などが時系列に沿った治療計画書
※4 トランスレーショナル・リサーチ
基礎研究の成果を画期的な医薬品等の開発研究に結びつけるための橋渡しとなる基盤的な技術開発のための研究

地域住民への啓発活動

市民のための健康講座(毎月、当院会議室で開催)
出前講座 随時、市民の皆さまのところへお伺いして、がんの予防についての講演を行っています。

敷地内全面禁煙、禁煙外来設置

平成20年1月1日より熊本市民病院は敷地内全面禁煙となりました。

前立腺がん検診

前立腺がん検診の特色

近年、日本では前立腺がんの患者数が急激に増加しており、16人に1人(6%)がかかると言われています。前立腺がんの可能性があるかどうかは血液検査で「PSA」という値を調べることで分かります。熊本市のPSA検査受診率はわずか10-20%、そのため転移がんが30%を占めています。症状のない早期がんを発見するにはPSA検査を受けるしかありません。みなさんが検診を受けられることで転移がんの割合は確実に低下し前立腺がんで亡くなる方は減少します。(米国ではPSA検査受診率が75%と高いため転移がんの割合はわずか3%です。)
当院では採血から1時間で結果をご説明できます。50歳を過ぎたら1回はPSA検査を受けられることをおすすめします。

内容

前立腺がん発見のため検診腫瘍マーカーでありますPSAの採血検査のみです。
PSA検査は血液検査で前立腺がんを見つける簡便な検査法です。
「前立腺」「特異」「抗原」の英語(Prostate Specific Antigen)の頭文字をとってつけられました。
PSAは、前立腺でつくられるタンパク質の一種で、健康なときも血液中に存在しますが、前立腺がんが発症すると大量のPSAが血液中に流れ出すことから、前立腺がんの腫瘍マーカーとして用いられるようになりました。PSA値が高いほど前立腺がんの可能性は高くなります。
PSA値が4より高ければ、前立腺がんを疑い、PSAが10で3分の1、20で半分、50以上ではほとんどの患者さんに前立腺がんが発見されます。

対象

50歳以上男性

予約枠

水・木曜日午後(予約可です))

診察時間

13~14時に受付後、採血を行います(採血室)。
15~16時に泌尿器科医が結果を説明いたします(泌尿器科外来)。

料金

1620円(PSA検査料+血液採血量+消費税)

予約について

泌尿器科外来受付 365-1711 内線1132 ご予約お問い合わせは14~16時の時間帯でお願いいたします。

担当者からメッセージ

前立腺がん検診の普及を第1の目的としておりますので、費用は必要最小限に設定しています。(検査判断料はいただいておりません。) 前立腺がん検診で当日に、しかも約1時間で結果をご説明できるのは熊本では当施設のみです。

泌尿器外来受付

096-965-1711 内線 1132
ご予約お問い合わせは14時~16時の時間帯にお願いいたします。

がん相談支援センター
外来化学療法センター
緩和ケアセンター