平成30年度 熊本市立熊本市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 279 44 25 21 29 28 47 70 30 2
当院は県下をカバーする総合周産期母子医療センターを有し、熊本都市圏における幅広い年齢層の患者さんの二次救急基幹病院としての役割を担っていました。平成28年4月16日熊本地震により、病院建物及び設備等大きな被害を受け多くの診療機能を失うこととなり、同日、入院310名の患者さん全て転・退院をしていただきました。平成30年度におきましては、残されたスタッフと診療機能で外来25診療科と入院24床(NICU9床・GCU5床・一般10床)で診療を継続していました。このような病床の機能、編成から当院の特色でもある新生児を中心に0歳代、10歳代が全体の約5割を超えています。
 また、その他20歳代から90歳代までは、肺炎、喘息、慢性副鼻腔炎、前立腺の悪性腫瘍等、現在入院診療が可能な疾患について受入を行っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 18 3.00 3.22 11.39
020350xx97x0xx 脈絡膜の疾患 手術あり 手術・処置等2なし 2.00 7.79
当院では小児から成人までの斜視手術を行っていますが、特徴としては小児の手術例が多いことにあります。

(平成30年度の診断群分類別患者数等は、上記2例のみとなっています。)
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 35 3.23 7.89 0.00 22.69
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 29 4.10 7.04 0.00 55.93
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 14 3.57 7.37 0.00 49.29
1 扁桃、アデノイドの慢性疾患
成人と小児がほぼ半数ずつとなっています。成人では習慣性扁桃炎が多く、小児ではいびきや睡眠時無呼吸を生じる様な、扁桃肥大・アデノイド増殖症が多くを占めています。

2 慢性副鼻腔炎
薬物治療で改善のない場合などに手術を行っています。以前口内からの手術を受けた後に嚢胞を生じる方もおり、通常数十年と長期間を経て、頬部痛、頭痛、複視など様々な症状を生じて診断されることが多いです。近年では指定難病である好酸球性副鼻腔炎の診断をすることが増えています。

3 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり
耳鼻科領域にできる腫瘍は多種多様であり、症状も多岐にわたります。無症状で生活にほぼ支障を来さないようなものから、上気道の閉塞を生じる様なものまであります。根治的な治療を希望される場合、手術が勧められます。外耳道、鼻腔、口腔より操作できる場合も多いですが、大唾液腺腫瘍などの頸部疾患では、頸部皮膚を切開する必要があります。

     


小児循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14031xx19900xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 19 28.89 8.99 68.42 0.00
14031xx19901xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 8 46.25 18.65 37.50 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 6 3.00 6.19 0.00 2.00
平成28年4月の熊本地震以降当院の病棟は閉鎖され入院診療ができない状況となりましたが平成28年12月26日に新生児病棟(NICU9床・GCU5床)を、平成29年1月20日に一般病棟(10床)を開設しました。当科の入院患者は複雑な先天性心疾患が多いのが特徴です。新生児病棟では生後から治療が必要な心疾患をもつ新生児を積極的に受け入れ、手術が必要な場合は県外の病院へ紹介しています。一般病棟では先天性心疾患患者の心不全・不整脈・感染症などの治療を行っています。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 59 3.03 2.67 0.00 69.37
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 5 6.00 8.93 0.00 62.60
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 3 8.67 8.52 0.00 76.00
1 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし
①単発(5%)、多発大腸ポリープ(95%)の大腸の内視鏡的粘膜切除術を行っています。
②震災後であったため、合併症予防が必要であり、基本的に2泊3日の行程としております。
③3名に術後出血がみられたが、重篤な合併症は起こってはいません。

2 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし
①比較的高齢者発症が多くなっています。
②手術を要するような重篤な症例はありませんでした。

3 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし
①平均年齢は76歳と比較的高齢です。
②内視鏡的粘膜下層剥離術後に合併症は認められませんでした。
③クリニカルパス通りに退院となっています。


新生児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 9.94 6.17 2.78 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり 20 16.50 11.34 0.00 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 20 17.95 11.32 5.00 0.00
14031xx19901xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 12 51.17 18.65 58.33 0.00
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等22あり 10 27.80 27.46 10.00 0.00
新生児内科で最も多い症例は、出生体重2,500g以上の呼吸障害などの赤ちゃんです。2番目、3番目に多いのは、出生体重2,500g以上の呼吸障害などで、人工呼吸管理を要した赤ちゃんと、出生体重1,500gから2,500g未満の低出生体重児の赤ちゃんで、同数でした。4番目に多いのは、先天性心疾患の術前術後の赤ちゃんでした。5番目に多いのは、出生体重1,500gから2,500g未満の低出生体重児で、呼吸障害などのために人工呼吸管理を要した赤ちゃんでした。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 3 1 7,8
大腸癌 1 1 7,8
乳癌 1 7,8
肺癌 7,8
肝癌 -  7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院のがん診療は、熊本地震以後はかなり縮小した状況にあるために、5大がんの診断数は少なくなっています。
しかし、その状況でも出来る検査などにより、消化器がんの診断などを行っています。
新病院開院後は、以前の様に診断と治療を行う予定となっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 3 8.00 52.00
中等症 1 9.00 83.00
重症
超重症
不明
軽症がほとんどで、重症例はありませんでした。全体としては数も少なくなっております。
熊本地震の影響で診療を縮小し、重症管理が出来ない、リハビリが出来ないためです。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内
その他
熊本地震以降、神経内科は入院診療を行っておらず、そのため脳梗塞の入院はありません。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2422 斜視手術(後転法) 14 1.00 1.00 0.00 12.79
K2425 斜視手術(直筋の前後転法と斜筋手術) 3 1.00 1.00 0.00 6.00
K2424 斜視手術(斜筋手術) 1 1.00 1.00 0.00 8.00
斜視手術は術式としては後転法、前転法、斜筋手術などがあり、症例ごとに最も有効な術式を組み合わせて手術をしております。
統計上は好転法が最も多い術式となっています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 33 0.00 2.36 0.00 23.76
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 27 0.04 3.07 0.00 55.70
K3191 鼓室形成手術(耳小骨温存術) 8 0.00 1.00 0.00 62.50
1 口蓋扁桃手術(摘出)
 術後は創部が露出したままですので、合併症として最も問題となるのは出血です。1割程度に起こり、比較的多量の場合もありますが、そのほとんどの場合は自然に軽快しており、止血処置まで行うのは稀です。個人差は大きいものの、術後は嚥下時痛が2,3週は続き、その間ほとんどの方が鎮痛薬を必要とします。術後の治療はとくにありませんので、基本的に入院期間は1週間までとしています。早期退院を希望し手術翌日退院される方もおられます。

2 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
 現在、副鼻腔炎の手術はほとんどの場合、内視鏡下鼻内のみの操作で行い、以前のように顔面や口内の切開を必要とすることは稀です。鼻内の広範囲が創面となるため、止血目的で鼻内にガーゼを留置し、基本的には手術後2日目に抜去、3または4日目に退院としています。入院される方の手術はほとんど全身麻酔下となっていますが、病状によっては局所麻酔下・外来手術も可能です。なお、術後の鼻内の変化は個人差が大きく、術後の鼻処置が手術と同等に重要となることがあります。また、アレルギーや特に喘息のある方は、術後の再発傾向が強いことを術前によく理解していただく必要があります。

3 鼓室形成手術(耳小骨温存術)
 主な対象疾患は慢性化膿性中耳炎や中耳真珠腫です。当科では耳後部切開しての顕微鏡下手術を行っています。中耳真珠腫についても、進展範囲によっては耳小骨連鎖を離断することなく病変の清掃が可能です。鼓膜欠損部や耳内骨欠損部に対しては、側頭筋膜や耳介軟骨の移植を行います。基本的には手術翌日退院としますが、創部の圧迫のため術後2,3日は頭に包帯を巻いたままとし、自宅で除去してもらっています。耳内にはガーゼなどを充填し、術後1.2週で再診としています。

 

消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 61 0.00 2.00 0.00 69.52
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 3 0.00 7.67 0.00 76.00
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 2 0.00 3.00 0.00 65.50
1 内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術(長径2cm未満)
①単発(5%)、多発大腸ポリープ(95%)の大腸の内視鏡的粘膜切除術を行っています。
②震災後であったため、合併症予防が必要であり、基本的に2泊3日の行程となっています。

2 内視鏡的胃・十二指腸ポリープ粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層)
①平均年齢は76歳と比較的高齢です。
②内視鏡的粘膜下層剥離術後に合併症は認められていません。
③クリニカルパス通りに退院となっています。

3 小腸大腸の良性疾患、内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術(長径2cm以上)
①内視鏡的切除後、合併症なく経過してます。
②退院後も再出血することなく、経過は良好でした。






その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 3 0.52
異なる 1 0.17
臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である播種性血管内凝固症候群、敗血症、真菌症、手術・術後の合併症について発症率を集計しています。
【指標の定義】
播種性血管内凝固、敗血症、真菌症、手術・術後の合併症について、入院契機病名(DPC6 桁レベル)の同一性の有無を区別して症例数と発生率を示しています。
【解説】
播種性血管内凝固症候群や敗血症は原疾患治療中に発生する合併症と考えます。
これらは重篤な合併症であるため、症例数、発生率について病院全体で減少に取り組んでまいります。


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